株式会社ヘラルボニー(以下、ヘラルボニー)が展開するアートライフスタイルブランド「HERALBONY」は、京都・宇治で400年以上の歴史を誇る窯元・朝日焼とのコラボレーションし、朝日焼十六世・松林 豊斎氏が制作した茶盌・朝日焼工房の菓子皿に、アトリエやっほぅ!!在籍の作家12名が「秋」をテーマに作品を描き、一点ものの作品ができあがりました。茶器は、9月18日(水)よりHERALBONYのオンラインストアにて販売開始いたします。
茶器は、茶の湯と茶産業から、文化と産業の架橋に挑むスタートアップ「TeaRoom」とHERALBONYが9月初旬に共催した特別な茶会で実際に使用された作品です。茶会は、侘び茶の創始者・村田珠光の「和漢の境をまぎらかす」という言葉からインスピレーションを受け、障害のある作家が手がけた茶道具を通じて、障害の境界を意識せずに自然に交わる社会の姿を体験していただくことを目的に開催しました。
朝日焼十六世・松林 豊斎氏がこのコンセプトに共感したことから今回のコラボレーションが実現。HERALBONYが掲げる「100年先の文化をつくる」というビジョンと、400年以上にわたり茶の湯文化を支え続けてきた朝日焼との特別なコラボレーションアイテムをぜひお楽しみください。
商品紹介
異彩作家と陶芸家・朝日焼十六世松林豊斎氏がコラボレーションした、すべて1点ものです。異彩作家が「秋」をテーマに描き、宇治の窯元「朝日焼」によって焼き上げました。異彩作家の自由な筆づかいと、400年の歴史を誇る朝日焼の豊かな表情の融合に「障害の境界を意識せずに自然に交わる社会」への願いをこめました。
朝日焼十六世・松林 豊斎による世界で一つだけの茶器
この茶会のコンセプトに共感いただいた朝日焼十六世・松林 豊斎によって焼き上げられた茶器は、全て一点ものです。月白釉の鮮やかで引き込まれるような水色が印象的な現代作風や、朝日焼の伝統的な特徴である窯変から生まれる独特の斑点「鹿背(かせ)」の作品など、ひとつひとつ異なる佇まいをご堪能ください。
異彩作家による貴重な作品
通常はキャンバスや画用紙に描くことが多い異彩作家ですが、朝日焼の宇治の土の上に描くことで、いつもとは違った表情を堪能することができます。異なる価値観と調和しながら発展してきた日本文化の新たな歴史を感じる、貴重な作品となりました。
茶盌|HERALBONY × 朝日焼十六世 松林 豊斎
皿 |HERALBONY × 朝日窯
価格:12,650〜228,000円(税込)
※木箱代込み、商品ごとに金額が異なります。
朝日焼十六世 松林 豊斎 コメント
「和漢の違いをまぎらかす」という素晴らしいコンセプトのプロジェクトに参加させて頂いたことは、私にとってとても大きく貴重な経験となりました。
我々は一人一人、違いがあり、また、共有するものを持ちます。
今回、HERALBONYと契約している、アトリエやっほぅ!!さんのアーティストの方と、一緒に作品を作らせて頂き、出来上がったものを見た際に、”我々は何を良いモノと考えるのだろうか”という、作り手として、とても根本的なことを問われる作品が出来上がったと感じました。
技巧的に優れたものが、デザイン的に優れたものが、必ずしも良いモノとは限らない。
そして、万人に共通する良いモノが存在するという幻想から離れた時、私は何を良いモノと感じるのだろうか。という問いが目の前に現れます。
それぞれの絵は、間違いなく力があります。
それは、きっと絵を描く喜びに満ちて描かれたものだからだと思います。
とても純粋なその感情を、アトリエにてひしひしと感じました。
それぞれ違う作品の個性に触れた時、自分の心に触れる作品に出会うのではないでしょうか。
その心に触れたものの作り手とあなたはきっと共有するものを持つのだと思います。
この作品たちに触れて、自分にとっての”良きモノ”、”好きなモノ”をあらためて自分に問うていただく事ができたなら、その作品を作るお手伝いをした者として、幸甚に存じます。
【松林 豊斎】
京都の宇治で400年以上の歴史を持つ朝日焼の家に生まれる。京都でろくろを学んだ後、父の元での修行、英国セントアイブスのリーチ窯での作陶活動を経て、十六世豊斎を襲名。歴代が後世に残した土を用い、伝統的な作品の鹿背、紅鹿背や、自身で作り上げた作風の月白釉流シなど茶陶を主に制作し、海外にも活躍の場を広げている。
■プロジェクト参加作家一覧
石原 未優 / 小寺 由理子 / 国保 幸宏 / 木村 洸太 / 木村 全彦 / 西村 紫苑 / 日吉 雅治 / 肥後 深雪 / 嶋津 仁 / 政岡 美南 / 南 保孝 / 吉田 裕志
キービジュアル出演作家
日吉 雅治
京都市ふしみ学園のアート班、アトリエやっほぅ!!に在籍して3年目。学園では当初より人物、風景、食品などを題材にした作画を続けており、最近はそれに加えて貼り絵も始めた。線画が定番の作画スタイルだが、最近では着色をすることも多くなってきている。服のひだやタイルの柄など細かなモチーフを的確に描写する一方で、全く描き込まない部分や抽象的な表現もあったりと、その対比が面白い。黒一色の線から思い切りの良さが伝わってくる。
肥後 深雪
アトリエやっほぅ!!ではみんなのお姉さん的存在で、その時の気分で色鉛筆、水彩絵具、刺繍糸などを使い分けて自由な作品制作をしている。作品に登場する生き物や植物は可愛らしいものから作者本人にもわからない不思議なものまで様々。どの作品も優しさがにじみ出るカラフルな世界が広がっている。
■アトリエやっほぅ!!(福祉施設)
京都市の南、酒蔵がまだ残る伏見区に京都市ふしみ学園(生活介護施設)があります。その中に2008年に誕生したアート班が「アトリエやっほぅ‼︎」。当初、療育目的として創作を始めましたが、すぐに独自の作品を制作されるメンバーが現れ、今では国内外の展覧会に出品しています。最近は創作だけでなく、健康(ストレッチ、ヨガなど)や生活スキルを高めること(やっほぅキッチン)、地元との交流(やっほぅマーケット)なども企画・実施。メンバーひとりひとりが楽しく生き生きと暮らせることを考えて活動しています。
■スタッフクレジット
〈STAFF〉
クリエイティブプロデューサー:朴里奈(ヘラルボニー)
クリエイティブプロデューサー:中塚美佑(ヘラルボニー)
アシスタント:櫻井和月(ヘラルボニー)
プロジェクトマネージャー:高木ひかる(TeaRoom)
クリエイティブディレクター:河野心希(TeaRoom)
茶人:三窪 宗笑 / 岩本 宗涼(TeaRoom)
フォトグラファー:田野英知(キービジュアル)
フォトグラファー:橋本美花(商品)
■ 朝日焼について
朝日焼は、茶どころ京都·宇治にて400年以上お茶の器を作り続けてきた窯元です。宇治の土を自分たちで掘り、世代を超えてその土を継承し、茶の心に適う器を作り、お茶を愛する人々に愛される器として、慶長年間に初代陶作が開窯し、現窯元の十六世豊斎まで松林家によって繋いで来ております。
十六世豊斎は、朝日焼の美意識である“綺麗寂び“を現代の中で如何に表現するべきか、ということを追求し、新しい境地を切り開いております。また、様々な企業やブランド、アーティスト、デザイナーとのコラボレーションも積極的に行っており、海外での展覧会やワークショップも多数実施し、茶の器を通して、人々の人生をより豊かにする活動を行っております。
朝日焼窯元
所在地:京都府宇治市宇治山田11
代表者:十六世窯元 松林 豊斎
webサイト:https://asahiyaki.com/
オンラインショップ:https://asahiyaki.com/index_shop.php