プロジェクト紹介

OUR PROJECTS

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国内最大級オープンイノベーション拠点 「STATION Ai」

  • アートプロデュース
2024

プロジェクト説明

愛知県に開業した国内最大級のオープンイノベーション拠点「STATION Ai」に、ヘラルボニー史上最多「契約作家47名・152作品」のアートを常設で展示。訪れる人々に新たな気づきを与えることで、ビジネスアイデアやイノベーションの創出を促進すること目指した。個性豊かな作家たちのユニークな視点で描かれた作品が館内全体を彩り、STATION Aiのデザインコンセプト「進化を続けるまち」を表現している。特に、やまなみ工房の大路 裕也氏による7つのテーマ(名古屋駅、喫茶店、名古屋城、車、名古屋テレビ塔、オアシス21、リニア中央新幹線)を盛り込んだ全長40m超のオリジナルアートは、STATION Aiで挑戦するすべての人々の可能性を広げるメッセージを込めた壮大な作品となった。

担当者コメント

クライアントの施設へのアート導入は、ヘラルボニーとしてこれまで数多くの実績を有してますが、ここまで大規模なプロジェクトは前例がありませんでした。限られたリソースで進行していく中でも、単にアートで空間を彩るだけでなく、そこに「どんな想いを乗せるか」を追求しました。「1人1人が持つ視点の”違い”こそが、クリエイティビティであり"可能性”である」。そんなメッセージを、異彩を放つ作家たちが描くアートを通じて発することで、STATION Aiが「まだ世の中にない、新たな価値を生み出す」唯一無二の場であり続けるための一助になれたらと、強く願っています。今回プロジェクトに関わっていただいた方々の想いが詰まったコンセプトムービーもぜひご覧ください。

ビジネスプロデューサー
亀山 紘治

「明日をちょっと良くする」アートな天然水

  • ブランドコラボレーション
2024

プロジェクト説明

今回の共創は、「もっと個々の価値観やライフスタイルに合わせた水の選択肢があっても良いのでは?」という考えから始まりました。この想いに共感したヘラルボニーとティグリス・ジャパンは、ヘラルボニー契約作家のアート作品をパッケージデザインに取り入れた新しい天然水「トゥモロー・ウォーター」を共同開発。消費者の多様な価値観に寄り添い、社会への意識を高め、ポジティブな変化を生み出すことを目指しています。
「トゥモロー・ウォーター」には、単なる天然水を超え、アートと多様な価値観に配慮をした取り組みを融合させることで、新しい購入体験を創り出し、社会へ向けて前向きな変化をもたらしたいという願いが込められています。

担当者コメント

環境負荷を減らしたパッケージや、希少な水脈から得られた品質など、「水」を選ぶ理由はいくつかあります。トゥモロー・ウォーターは、ヘラルボニーが契約する作家たちのアート作品を全面に起用することで、社会に新たな選択肢を提供する取り組みとして誕生しました。
「水」は、ヘラルボニーがこれまでコラボレーションをさせていただいた製品の中では、最も生活に身近で気軽に手にとれるものであると思います。飲むことで「明日をちょっと良くするアートな天然水」と銘打ったこの製品で、「明日をちょっと良くする」とはどういうことか、私たちはどんな明日を作りたいか、プロジェクトメンバーと何度も議論をしました。
"思いやり"や"社会福祉のために"という気持ちは時に、非当事者が余裕があるときにのみ生まれてしまうこともあると考えた時、何よりも「この水を飲む」こと自体を一人一人が誇らしく思い、自分のための選択となること…そんな日々のシーンを生み出したい。その積み上げの結果、本質的な変化を生み出していける大きな可能性を信じて、ご一緒させていただいたプロジェクトです。
ようやく始まったトゥモロー・ウォーター。もっと多くの方に手に取っていただけるように引き続き展開を広げていきます。

プロジェクトディレクター
吹田 奈穂子

HERALBONY ART PRIZE 2024 EXHIBITION

  • アワード・エキシビション
2024

プロジェクト説明

障害のある方がひとりの作家としてその才能が評価され、さらなる活躍の道を切り開いていけるようにとの思いを込め、2024年1月31日「異彩(イサイ)の日」に国際アートアワード「HERALBONY Art Prize 2024(ヘラルボニー・アート・プライズ)」を新たに創設。1月31日から3月15日までの応募期間に集まったアート作品の総数は1,973作品。世界28ヵ国から総勢924名のアーティストが応募した。審査を通じて選ばれた、グランプリ1作品、企業賞7作品、審査員特別賞4作品を含む、総勢約59名全63点の作品を一堂に展示するアート展「HERALBONY Art Prize 2024 Exhibition」を2024年8月10日(土)より、三井住友銀行東館 1F アース・ガーデン(住所:東京都千代田区丸の内1-3-2)にて開催。

担当者コメント

応募から審査、展示会の設計を担うアートチーム、海外作家とのリレーション、協賛プランの設計や営業、コラボレーションを担当するアカウント事業部、広報PR、イベントチームなど、各部門が協力し合う大型プロジェクトとしてスタートしましたが、社内連携には正直なところ、予想以上の苦労がありました。ただ、その過程で新たに見えてきた業務の領域が、チームメンバーへのリスペクトを一層深めるきっかけとなりましたし、互いの役割を理解し合うことで、より強い結束力を持つチームに成長できたことを実感しています。長いプロセスを通じて出会った多様な障害や背景を持つ作家たちとの交流は、ヘラルボニーの目指す方向性をより明確にしてくれました。私たちは今後も、このアワードを継続し、さらなる創造的な出会いを生み出すために尽力してまいります。

ブランドプロデューサー 朴里奈

NHK Eテレ『あおきいろ』内コーナー「くりかえしのうた by ROUTINE RECORDS」

  • ブランドコラボレーション
2024

プロジェクト説明

「ROUTINE RECORDS (ルーティンレコーズ)」は、知的障害のある人々の日常音を「音楽」を通じて社会へ届け、体験者に認識の変化を促すサウンドプロジェクトです。ROUTINE RECORDSの新たな表現として、NHK Eテレのこども向け番組「あおきいろ」にて、2024年4月から新しく始まるコーナー「くりかえしのうた by ROUTINE RECORDS」を制作。障害のある人たちの一見奇異な言動とも見える、繰り返しの行動(ルーティン)の「音色」を頼りに、目には見えない彼らの「楽しい心象風景」を音楽とアニメーションで表現しています。ヘラルボニーが契約する4名の作家が月替わりで「ルーティナー*」として出演し、8月には、4名の作家のエピソードが1曲となった歌がお披露目されたほか、同月の「みんなのうた~ひろがれ!いろとりどり」でも放送されました。

担当者コメント

私たちが事業の主軸としているアートには、「くりかえし」から生まれる作品が多く存在します。その「くりかえし」は常同行動と呼ばれ、気持ちがおだやかになったり、リラックスできたりする。中には「刺激がほしい」という人もいます。でも、「くりかえし」は、同時に「リスペクト」の対象にもなりうると信じています。同じことをしつづけられるという能力。そしてそこに、「好き」が加わっていくのです。事情を知らなければ、同じことを繰り返す行動や音を立てつづける行動は不思議で奇怪かもしれませんが、彼らがもしルーティナーだとしたら、途端にいとおしく思えてくるような気がします。ミステリアスで、到底真似できない“尊さ”さえ私は感じます。繰り返すこと。それは、才能なのだと思うのです。

クリエイティブディレクター 桑山知之

アートが個包装にあしらわれた生理用ナプキン

  • ブランドコラボレーション
2024

プロジェクト説明

衛生用紙製品No.1ブランドの「エリエール」を展開する大王製紙とコラボレーションし、生理用品の個包装デザインにヘラルボニーの契約作家の作品7点を起用された。エリスコンパクトガードではこれまで、「ひとりひとりと生理の関係を、もっとここちよく」というメッセージを発信してきた。ヘラルボニーとのコラボレーションで生まれた本商品では、普段のエリスが大切にしている思いを踏襲しながら、より「ひとりひとりのありのまま」のそばにいられる商品でありたいというメッセージを込めたプロジェクト。

担当者コメント

「エリス」さんとメッセージをご一緒するにあたり、アートをまとった生理用品のパッケージを作るだけではなく、手に取った誰かの存在を肯定するような商品にしたい、と思っていました。ヘラルボニーは、アートデータを軸に「障害」のイメージのアップデートに取り組んでいますが、同時にそこにいる誰かの「ありのまま」を肯定していく事業でもあると感じています。生理用品は女性にとっては生活必需品になり、機能性や価格で選ぶ方も多い中で、エリスさんとご一緒するからには、そんな誰かの「ありのまま」を肯定してもできる存在でありたいと思ったのでした。
店頭でデザイン性に惹かれて手に取っていただいた方も多かったようですが、お客様からいただいたコメントの中に「生理用品を開けたとき、こんな気持ちになるのは初めてです」というコメントがあり、すごく嬉しかったのを覚えています。

プランナー 大門倫子

つくば市新事業となる店舗「融点 Gallery and Shop」

  • ブランドコラボレーション
2024

プロジェクト説明

2024年6月、つくば市役所内に、つくば市内の福祉事業所が魅力を持ち寄る店「融点 Gallery and Shop」が誕生しました。ヘラルボニーは、店舗のコンセプトから体験設計、空間づくりまでをトータルプロデュース。店頭には、市内の福祉事業所がつくるパンや野菜などの食品やアクセサリーやバッグなどの雑貨が数多く並びます。商品を陳列するだけでなく、商品をつくり出す背景にある、それぞれの事業所が福祉や利用者の方々に対して大切にしている考え方を商品とともにお届けするギャラリーのような店舗とし、障害のある方もない方も、福祉に触れたことのある方もない方も、違いを超えて共感できる思想に出会える場をデザイン。ここでの出会いをきっかけに、多くの人が障害や福祉にであい、考えるきっかけが生まれ、ひいてはつくば市の福祉の前進につながる場を目指した。

担当者コメント

本プロジェクトでは、一見で「美しい、素敵だな」と感じられる“世界一美しい福祉の店”を追求し、障害や福祉にこれまで関わりのなかった方もつい足を踏み入れてしまうような場づくりを目指しました。加えて、多くの福祉事業所の取材の中で感じたのは、関わる人の数だけ障害や福祉に対する考え方は異なり、考え方の先に商品があるということ。だからこそ、空間のあり方をギャラリーと捉え、単に商品を販売するお店ではなく、各事業所の魅力的な思想を感じていただけるキーフレーズや紹介も合わせて展開しました。障害や福祉を一義的でなく、多面的にとらえることで、福祉やひいては人が幸せに生きるというより根源的で万人に通ずる視点で、訪れる人にとっても自身の暮らしと共通する部分を感じていただくような体験設計を行なっています。オープン後、障害のある方が実際に店頭に立つ様子や、順調な売り上げによる賃金向上の実現を目の当たりにし、つくば市の皆さまと、まちをじわじわと変化させる一歩を踏み出せていると感じます。

プランナー 阿部 麗実

10人のアーティストが彩る講談社のシンボルマーク10色

  • ブランドコラボレーション
2024

プロジェクト説明

障害を絵筆に変えて生きる作家たちの物語を世界に届け、自由で多様な価値観の醸成に貢献することを目的として、講談社の「おもしろくて、ためになる」物語の世界への発信を目指したグローバルパーパス「Inspire Impossible Stories」と共に誕生したシンボルマークを、ヘラルボニーが契約を結ぶ10人の作家たちの作品で彩った。シンボルマーク「K」は講談社の頭文字「K」をあしらいデザインされており「読者・ユーザー」と「作り手」、「日本」と「海外」など「さまざまな交差点」を表現した。

スターバックス SHIBUYA TSUTAYA店内 オリジナルアート

  • アートプロデュース
2024

プロジェクト説明

幼い頃から記号が大好きで、ロゴや文字を描いてはそれらを一度解体し、新たな作品へと再構築する、独特な作風を持つ異彩作家、藤田望人。渋谷スクランブル交差点前の「スターバックス コーヒー SHIBUYA TSUTAYA 2F店」のリニューアルオープンにあたり、スターバックスのブランドカラーであるグリーンを基調に、ペーパーバッグなどを活用し「スターバックス」を表現する他、渋谷が持つエネルギッシュな雰囲気を大胆な文字をコラージュしてオリジナルアートを2作品書き上げました。まさに多様な人々が交錯する渋谷・スクランブル交差点の日常のよう。スターバックス、渋谷、そして描くことが「日常の一部」となっている藤田氏自身の創作スタイルを掛け合わせたオリジナルの作品が完成した。

担当者コメント

渋谷のリージョナルランドマークストア(=日本の各地域の象徴となる場所に建築デザインされ、地域の文化を世界に発信するスターバックス店舗の総称)として象徴となる作品を制作いただけないかとお話をいただいたとき、真っ先に浮かんだのが藤田さんの顔でした。「渋谷」という街は、文化・人の交差点なのだと常々感じています。日々凄まじいスピードで文化が交錯する街の雰囲気に、藤田さんのポップかつエネルギッシュな作品が溶け込むイメージが鮮明に湧きました。
限られた制作期間の中で、お母様と望人さんの3人4脚で始まった本作品。普段大分県にお住まいの望人さんに渋谷の空気感を伝えるため、お渡しできる全ての資料と素材をお渡しし、早速制作に入っていただきました。どのような形で仕上がるか期待と不安が半分ずつだったのですが、お母様にお送りいただいた画用紙いっぱいの「STARBUCKS」の文字を見た瞬間、素敵な作品に仕上がることを確信できました。
店舗オープンから半年ほど経ったころ、別企画で望人さんとお母様が東京に来られるタイミングがあり、念願の渋谷店舗のご案内が叶いました。「大門さんも一緒に作り上げたようなものですから」というお母様の言葉に、込み上げるものがありました。

プランナー 大門倫子

新一万円札の顔!渋沢栄一氏のオリジナルアート

  • アートプロデュース
2024

プロジェクト説明

新紙幣発行に合わせ、公益財団法人渋沢栄一記念財団と協力し、新一万円札に選ばれた渋沢栄一氏の思想と功績を伝えるプロジェクトを実施。ヘラルボニー契約作家・吉田陸人氏が、渋沢氏の肖像を題材にオリジナルアートを制作。特設サイトを公開し、渋沢氏の理念を広める情報発信を行うとともに、2024年7月2日から15日まで代官山 蔦屋書店にて特別展「愛と公益 渋沢栄一が目指した世界」を開催し、渋沢氏の言葉とアート作品を融合した展示やオリジナルグッズの販売を行った。展示では、吉田氏のアートにより渋沢氏の世界観が表現され、多くの来場者がその思想に触れる機会を提供した。

担当者コメント

公益財団法人渋沢栄一記念財団様からの問い合わせをいただいた瞬間、正直なところ、「なぜヘラルボニーと渋沢栄一?」と戸惑いが広がりました。しかし、調べれば調べるほど、私たちヘラルボニーが掲げるビジョンと、渋沢栄一氏が目指していた世界観には驚くほどの共通点があることに気づきました。この組み合わせは不思議と必然だったのかもしれません。「資本主義」「お金」という強いイメージを持つ渋沢氏が、晩年には社会事業に情熱を注いでいたことは、多くの人に知られていない事実です。SDGsという言葉が生まれる遥か前から、持続可能な社会の大切さを唱えていた渋沢氏の功績や言葉を、現代の視点で幅広い世代に伝えていくためには、独自の視点を持つ異彩の作家の力が必要でした。そこで私たちが選んだのは、雑誌や写真の上で思いのままにペンを走らせる、やまなみ工房の吉田陸人さんです。侍姿の若き渋沢氏から92歳の晩年まで、吉田さんは、特別な意図を持つわけではなく、いつも通り自由に描いてくださいました。しかし、その作品は見る人にとって、まるで渋沢氏自身が表現したかった世界を映し出しているかのように感じられます。
渋沢氏の言葉と吉田さんのアートが融合した作品を通じて、渋沢氏の理念を新たな形で受け継ぎ、未来の世代へとつなげていきたいと心から願っています。

プランナー 朴里奈